ワクワクするようなこと やってみたい
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アイスラビ工場で分かったこと

 スリランカ地元で買えない本当に美味しい紅茶
 
 私が最初にスリランカを訪れたのは2004年、セイロン紅茶の国と聞き美味しい紅茶が飲み放題だろうと勝手に期待していました。しかしホテルで出す紅茶は香りもなく日本のティーバック紅茶と変らない味気ないものでした。お金を出せばいい物が買えるのかと、ニゴンボ、そしてコロンボまで足を伸ばし、スリランカ紅茶局直営の店、大きなスーパー、メルスナ・ショールームなどを回りました。しかし手に入りませんでした。
 ですが美味しい紅茶は存在するのです。それは私にたまたま飲む機会が巡ってきて分かりました。街で売ってないだけです。

のんびりと牛車が行くコロンボの街(フォート駅の近く)


 
  ウバ紅茶を生産するアイスラビ
 
 さて、紅茶探検隊はウバ・ハイランドの見学を終わり次のアイスラビへと向かいました。工場の前で可愛い看板(写真)が出迎えてくれます。この工場の紅茶生産はセミ・オーソドックス方式と呼ばれるもので(スリランカでは一般的な生産方式)、まず萎凋を終えた茶葉をローリングマシンに掛けて揉みます。しおれた生茶葉は潰れて撚(よ)れた状態で仕上がります。次にロータバンに掛け細かいサイズに切り、玉解き機で篩(ふるい)に掛け細かい茶葉だけを取り出します。残った大きな茶葉は再びローターバンに掛け細かいサイズに切り、玉解きで細かい茶葉を取り出します。この工程を都合4回繰返し茶葉サイズを揃えて行きます。
 ここで工場長から驚きの話がありました。今年のここウバ州は例年にない日照り続きでクオリティーシーズンである8月と同じぐらい品質の良い茶葉が採れている、だから同じ製法に戻せば日本人やドイツ人が好む、香りの良いウバ紅茶を生産できるというのだ。しかしシーズン期間でない今10月は生産しても買手が付かないので作らないと。
 要するに香りの良い品質の高い紅茶づくりは雨の少ない時期の茶葉とそのための作り方に合った機械の調整が必要なのだと言うことが分かりました。香りが飛ばないように機械にカバーをかけたり、醗酵時間も変えなければならないそうです。
  

ちょっと汚れているが可愛いアイスラビの看板